今の時代、小中学校で不登校の子のその後の進路は、かなり選べるようになっています。
不登校でない子が、全日制高校の中から自分の偏差値に合った高校を選ぶことが多いことを考えると、返って不登校だった子の進学先の方がバラエティに富んでいるかもしれません。
そして、その進路。どの進路を選ぶかは、その子のその後の人生を大きく左右します。大切なのは、その子に合った進路を選ぶこと。なるべく多くの正確な情報を入手して客観的に判断する。最終的には、本人自身に選んでもらうことです。
小中学校で不登校の子でも、9割以上が高校を卒業します。最終的に引きこもりにつながってしまう子は3割。7割の子は、社会人として自立できているのです。この段階でその子に合った進路を選ぶことは、とても大切だと言えます。
そんなわけで、伊豆や静岡県東部地区における、不登校の子の進路情報をまとめてみました。
夜間中学校
- 静岡県立ふじのくに中学校 三島教室
通った日数に関係なく、在籍していれば、中学校は卒業できますので。こちらに通う必要性は、あまりないかもしれませんが。高校進学に不安があり、中学の勉強をしっかりやっておきたいと考える方には選択肢の1つかもしれません。
高校進学
不登校の子を受け入れてくれる普通高校(全日制)
残念ながら田舎では、公立の全日制高校で、元不登校の子を入学させてくれる高校はあまりありませんが。田舎の中でも通うのが大変な所にあるような高校が、生き残りをかけて、特色として不登校の子を受け入れてくれる場合があります。
私立高校では、偏差値低めの学校で面倒見の良い学校が、不登校の子を受け入れてくれる場合があります。不登校の子の中には、元々地頭の良い子も少なくないので、進学実績を作ってくれればありがたい、という意図もあるのかもしれません。勉強も丁寧に基礎から教えてくれます。不登校の子を学校の特色にしている学校もあります。
- 静岡県立伊豆総合高等学校 土肥分校 (公立高校・長期欠席生徒選抜)
『欠席日数及び適応指導教室等への通所等により出席扱いとなっている日数の合計が、第3学年でおおむね 30 日以上又は3年間でおおむね 90 日以上の者』という長期欠席生徒選抜が利用できます。
1クラスの人数も多くなく、1人1人の生徒に対する先生のフォローも丁寧なようです。通うことができれば、元不登校の子にとって、かなりいい選択ではないかと思います。
ただ、通うのは、ちょっと大変かもしれません。修善寺駅から土肥行きのバスは出ていますが。本数が少なく、時間も1時間近くかかります。そんな通えない生徒のために近くの旅館などに下宿できる制度があります。(食事付き8万円のうち半額は伊豆市が補助) - 飛龍高等学校三島スクール
小中学校で不登校だった子の進学先として、定評があります。
不登校でなかった子は入学できません。
入学に他にあまり条件はありませんが。保護者説明会及び入学体験会3回に出席する必要があります。(←中学校を通して、申し込みます)
以前は、条件を満たしていれば、入学を断られることはほとんどありませんでしたが。最近は希望者が多いためか、遠方から通い希望だったりすると、受け入れてもらえないこともあるようです。
1クラスの人数が多いのが苦手な子は、1クラスの人数が少ない学級に入れてもらえるようです。(2年、3年となるに従ってクラスの人数が増えます)
学校らしい堅苦しさがなく、学校が苦手だった子が、無理なく通えるよう、様々な工夫がされています。
遠方だったり、環境を変えたかったりする子のための、寮もあります。
がっつり不登校だったのが、この学校がピタッと合って、その後順調な人生を歩んでいる子もいます。
- 誠恵高等学校(沼津市)
表立って不登校の子の募集はないようですが。中学で不登校だった子が進学しています。
学校名が変わる以前には、不良が多いとか、色々噂がありましたが。現在は、先生もやさしく、穏やかな生徒が多く、通いやすいようです。
- 沼津中央高等学校
こちらの高校も、不登校でも入れるという噂を聞きました。校長(副校長?)面接で許可が出れば、入学できるようです。2024年からは通信制課程も併設しています。全日制で通えなかった場合に転籍できます。
定時制高校
- 三島長陵高等学校
単位制の普通科単位制高校です。中学の時不登校で、この学校に進学した子がいます。
秋季(10月)入学や編転入学の制度もあり、高校で不登校になり編入、転入する子もいるようです。
入学した高校で不登校になり、この高校で救われたという子もいます。
I部(午前)、II部(午後)、Ⅲ部(夜間)と一応分かれていますが、他の部の単位も取れるようです。
大学のような自由な雰囲気のようで、一応、クラスはあるけれど、勉強は自分で取りたい単位を組み合わせてカリキュラムを作るそうです。
試験は、県立高校なので、県統一の公立高校試験を受けます(5教科+自由表現、A試験)。その他、3教科(国数英)+自由表現のB試験、作文+自由表現のC試験があります。 I部Ⅱ部の新規入学はA試験、編転入学はB試験、Ⅲ部はC試験になるそうです。
- 沼津工業高校 定時制
全日制もある工業高校の定時制です。工業技術科。基本、卒業まで4年かかります。夕方5時から9時までが就学時間で、働いている子が通いやすいように、その前に給食も出ます(希望制)
元不登校の子が通っているかどうか、はわかりませんが、編転入学の制度もあり、社会人入学の人もいるようなので、選択肢の一つではあるでしょう。 - その他、静岡県東部、伊豆地域では、静岡県立富士宮東高等学校、静岡県立富士高等学校、静岡県立小山高等学校、静岡県立伊東高等学校、静岡県立下田高等学校、などに定時制課程があります。
定時制は登校時間が遅いので、朝起きるのが苦手だった子でも、通うのにあまり苦労しなくて済んだ、という話も聞きました。社会人など様々な人と出会えるのもメリットです。
通信制高校
通信制(公立)
- 静岡中央高等学校 通信制 東部キャンパス
静岡中央高校は、静岡県内唯一の公立通信制であり、西部、中部、東部に通学できるキャンパスがあります。
東部キャンパスは、三島駅北口から徒歩5分の三島長陵高校内にあります。
「ニートやひきこもり、不登校、発達障害等の悩みに個別に応じる合同説明会」も開催しており、確実に不登校の子は入学対象になっています。
公立高校の通信制は、基本的には自分で単位を取得するための学習計画を立てて卒業を目指します。そのため、サポートなどが従実している最近の私立の通信制より卒業は厳しいとは聞いています。が、学費が安いのは、魅力的です。
通信制高校(私立)サポート校あり
通信制高校は、自分ペースで学べ自由な時間が作りやすいこと、スクーリングに行くことができれば毎日は通わなくても済むこと、学校に自分を合わせなくても済むこと、入試がない、あるいは入試が厳しくないこと、などから小中学校で不登校だった子の入学先、あるいは高校で不登校になった子の編転入学先として選ばれることが多くなってきています。
しかし、入学が楽な分、一人で勉強を進めるのは難しく、卒業まで進めるのが難しかったり、人と接する機会が少なく社会性を育みにくくなる、進路を決めにくくなる、などのデメリットもあります。
それを解決するのがサポート校です。
サポート校は鹿島学園のように、その通信制高校自体が支援施設を運営している所と、ゼロ高等学院(ホリエモン高校)のように、サポート校が通信制高校と提携している所とあります。
サポート校にどのくらい通えるかは、そのサポート校によって変わります。週5日通えるところでは、ほぼ毎日通うことになりますので、普通に全日制高校に通うのと同じような生活ができますが。その分、費用もかさみます。
- 鹿島学園高等学校(三島)
- 中京高等学校(沼津・函南)
- キラリ高等学校(沼津)
- トライ式高等学院(鹿島学園高等学校・三島)
- 沼津高等学園(さくら国際高等学校・沼津)
- リベラ・スコーレ(静岡中央高等学校・三島)
- 動物飼育技術学院(鹿島学園高等学校・沼津)
2024年からは、沼津中央高等学校と飛龍高等学校が、全日制に併用して通信制課程も始めました。
沼津中央は、中学新卒から募集があり、転籍、編入転入もできますが、飛龍高校の通信制は、転籍編入転入だけで、中学新卒の募集はないようです。
通信制高校(私立)オンライン学習中心
サポート校がない、あるいはあっても伊豆からは通うのが難しい高校です。オンライン学習や教科書を中心に学習を進めていきます。月に数回、あるいは、年に数日間×何回か、スクーリングに通う必要があります。代表的な高校を下記に挙げました。今、こういった高校がたくさん増えています。アバターとして、オンライン上の高校に通える高校もあったりします。()の中は、スクーリングの行われる所です。
- 明聖高等学校WEBコース「サイバー学習国」(千葉県)
- ワオ高等学校(岡山県)
- N高・S高・R高(沖縄県)
- NHK学園(静岡市)
特別支援学校 高等部進学
厳密にいうと、これらの学校を卒業しても高卒ではないのですが。就職や進学で高卒と同等に扱ってもらえます。発達障害や知的障害が不登校の原因と診断された場合は、進学できる可能性があります。 他の高等学校などに比べて、手厚く対処してもらえる、進学や就職の時に障害者枠が使える、などの理由で、こちらを選ぶ人もいるようです。
- 静岡県立沼津特別支援学校 伊豆田方分校
中学の支援学級、情緒学級などに在籍していた場合に、進学することが多いようです。不登校になってから診断を受けてこちらに進学という例を聞いたことがあります。就職や自立のための訓練も勉強と同時に進めていってもらえます。大学や専門学校等にも進学できます。もし医療機関の診断があるならば、卒業後の人生を考えて、この学校を選択することも充分アリかなと思います。
- 静岡県立伊豆の国特別支援学校
支援学校に在籍していた場合に進学する場合が多いようです。(不登校から、という子はあまりいないと思います)
高等専修学校進学
中卒で入学できる専門学校です。専門的な技術・知識を身に付けながら、高卒資格が得られます。専門学校や大学に進学が可能になります。全国に約400ヶ所あります。
静岡県東部地域では、富士宮高等専修学校があります。
高卒認定を受ける
高校を卒業していない人が高卒と同じ学力を持っていることを認定する試験です。8月と11月に試験があり、取得する必要のある8〜10科目、全部に合格すると取得できます。一度合格した科目は、以降の試験では免除されます。高校などで取得した単位を使える場合もあります。
大学や専門学校への進学、公務員試験などで高卒資格が必要な場合などに使えますが。学歴としては、大学や専門学校を卒業しなければ、中卒のままです。
通信制高校で高卒認定で取った単位が認定してもらえる場合もあります。
難関大学進学を狙う場合などに、高卒認定で進学資格を取得して、あとは受験勉強に専念するという裏技に使う人もまれにいます(その昔、「中卒東大一直線」というドラマにもなりました。その時には「高卒認定」ではなく「大学入学資格検定」という名前でしたが)
就労支援を受ける
○静岡東部若者サポートステーション
○就労移行支援 ※障害福祉サービス受給者の認定が必要
あしたか太陽の丘 など
就職
職人を目指して、あえて高校に進学せずに就職する、というのも、一つの道としてありだと思います。
技能五輪出場を目指すなら、中卒の方が有利だったりします。
しかし、一般的には、中卒で就ける仕事は幅が狭く、職人として働けなくなった時の事を考えると、働きながらでも、通信制高校や定時制高校などの卒業を目指した方がいいかもしれません。
情報募集中
交流会に参加してくださっている方々からの情報、私が見知っている情報、ネットから得られた情報などを、まとめています。(まだ、書いている途中です。これからも付け足していきます)
もし、みなさんご存知の情報がありましたら、教えてください。

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